物語内のメカニック用語、名称の由来
LFO
LFOとは、本作品世界における全高十数mの巨大な人型機動マシンの総称。
正式な名称はライト・ファインディング・オペレーション。
通例その操縦者は「パイロット」ではなく「ライダー」と呼称される。
この世界において、人間が操縦する全ての機械は
コンパク・ドライヴという小型装置が無ければ稼働しないため、
LFOのコクピットにも同装置を装着するためのソケットが設けられている。
若者の間で人気のあったスポーツ、リフにヒントを得て開発された
ボード型の飛行ユニットを使用して空中での高機動運動が可能。
中には地上走行形態であるビークル・モードへの変形機構を有する機体も多い。
特に軍のLFOはクラフト・ライト・ファイター(KLF)と称され、
操縦支援用技術であるコンパク・フィードバック・システム(CFS)を備える。
同システム中に蓄積された操縦データがコンパク・ドライヴ経由で
ライダーの意識にフィードバックされる事によって、
本来は高度な技能を要するLFO戦闘が一般の兵士にも可能となった
(※KLFライダーは防護服の様な、特殊なライダースーツを着用せねばならない)。
すなわち端的に述べると、この世界では以下のような大型ロボットが
空中でサーフィンをしながら戦闘を繰り広げる。
ニルヴァーシュtypeZERO(通称ニルヴァーシュ)
エウレカとレントンの搭乗機。
世界最古のLFOゆえにtypeZEROという。
従来のLFOの骨格は単座式であるが、
このニルヴァーシュのみ左右に座席が並んだ複座機で、
その外観は白地に赤いラインのカラーリング。
tR606は人為的に複座式にされている。
使用する武装はブーメランナイフ×2のみ。
S・O・F所属時代は大型のビーム・ライフルを装備していた事もあり、
PS2『アナザーセンチュリーズエピソード3』では隠し武器として使用出来る。
当機の専用リフボードは名工の手によるもので、
旧型機ながらその飛行速度はターミナス・シリーズを凌駕する。
レントンがコンパク・ドライヴとその拡張パーツである
アミタ・ドライヴを装着したことにより、「セブンスウェル」と呼ばれる現象を発生させた。
セブンスウェルの持続時間、1246秒の間は虹色の光柱を発生させながら
周囲のトラパー領域が反転、当該領域内においてニルヴァーシュは
鬼神のごとき無敵の破壊力を発揮する。
その後、セブンスウェル発現地付近ではスカブの大地が大量の塩の塊と化した。
ニルヴァーシュtypeZERO spec2
LFOの骨格となる天然パーツ、アーキタイプの成長という事態に
伴い外装をはじめ機体の全面リニューアルを施した、
ニルヴァーシュtypeZEROのスペックアップ機。
アーキタイプ研究者であるグレッグ博士の助言に基づき、
新たに高速飛行形態への変形機構が追加された。
主にメインの操縦をレントンが、高速飛行形態の操縦をエウレカが行う。
武装はブーメランナイフ×2のみだが、チャクラという
リング状の七色の光を使ったアーキタイプに直接ダメージを与える攻撃、
「セブンスペクトラム」の使用が可能。
専用ボードは肩部に分割して装着することができ、高速飛行形態時は機首となる。
作成者はレントンの祖父、アクセル。
ニルヴァーシュtypeZEROspec3
エウレカを想うレントンの叫びにニルヴァーシュが反応、
備え付けられた機械類と天然パーツであるアーキタイプが融合し顕現した新しい姿。
操縦桿などの操作機器は消失し、単座式となり全方位モニターで囲まれた
コックピットには操縦者の体を支持するリング状のアーチが配されており、
操縦者の動きをトレースして、その動きにシンクロした動作をとる。
自らトラパー粒子を放出し、リフボード無しでの超高速飛行が可能。
意志を持ち言葉を喋る。
武装は胸部に備えた大出力の大口径トラパルザー砲一門。
ニルヴァーシュtypetheEND(通称ジ・エンド)
アネモネの搭乗機にして塔州連邦軍最強のKLF。
機体色は黒であり、腹部関節と肩部のレーザー砲門の部分は赤。
様々なLFOの技術を総結集して生み出された高性能LFOで、
そのアーキタイプはニルヴァーシュのそれに極めて近い。
専用リフボードは左右に分離してスキーのように滑空する事も出来る特殊な仕様。
武装は両腕に収納されたブレード×2の他、
有線リモートでオールレンジ攻撃が可能な大型クロー2基、
屈曲しながら敵を追尾するホーミング・レーザー18門×3基、
胸付近にある2門の放射口から放出される、
物理的ダメージと共に、敵の脳(=精神)にダメージを与える
トラパー波放射特殊兵器「バスクード・クライシス」。
またトラパー波拡張機構を備えたモンスーノtypeVC10の6機と共に
ジ・エンドを中心に円状に展開するフォーメーション・ガグンドゥーラを組むことで、
膨大な量のトラパー波を圧縮、および反転させ広域に対し
球状の高エネルギーを放射する対コーラリアン兵器「バハルックスウェル」の
使用が可能。
腕のクローの代わりにオラトリオNo.8の照準ビーコンとなる
ドリルミサイルの装備も可能。
本機のベース機はtB303であり、その特異な形状、
他のLFOに比べて胴体から少し離れた位置にある腕、足の大型ホイールやコクピット、
バーニアの位置等、多く名残を残している。
ニルヴァーシュtypeZEROspec2との最終決戦時にはニルヴァーシュ同様に覚醒し、
銀色のボディとなり、禍々しかった外装や、一部武装関係の装備もなくなり
目は赤ではなく緑色の慈悲にみちた目になり自立行動をする。
ターミナスtypeB303デビルフィッシュ(通称サン・マル・サンor デビルフィッシュ)
typeR909を失ったホランドが新たな搭乗機に選んだ、
「人型機動マシン黎明期における負の遺産」と呼ばれる呪われたモンスター・マシン。
機体色は銀色で、カメラアイは赤。
3つの短い角が付いた禍々しい悪魔のような顔つきが特徴。
リミッターを備えておらず、初期型の極めて危険性が高いCFSが標準装備されており、
超絶的なマニューバを繰り出すことが可能だが、
当機を操縦するには過度の薬物と睡眠促進剤の投与を余儀なくされ、
強力な運動性能を実現するのと引き替えに操縦者の肉体と精神を蝕んでいく。
凄腕のライダーでも手におえない代物で、トレゾア技研で封印されていた。
搭乗時には専用のヘッドギアを着用する。
武装は大きく張り出した背面のバックパックに通常のロングレンジ・レーザー砲2門
のほかにホーミング・レーザー8門を装備し、両腕部にブレードを備える。
リフボードは他のLFOより大型のものを使用しており、分割して腰に装着できる。
内蔵された高出力バーナーによる大気圏外の飛行も可能。
デューイとの最終決戦の際、銀河号に特攻、共に大破する。
ターミナスtypeR505〈S・O・F機〉(通称ゴー・マル・ゴー)
塔州連邦軍の特殊部隊S・O・Fに配属されていたKLF。
機体色はインディゴ。
軍所属時代のホランドが搭乗していた機体。
過去の回想でのみの僅かな登場だが、プレイステーション2用ソフト
『エウレカセブンTR:1NEWWAVE』では主人公のサムナ・スタージョンが
色違いの同機種を愛機として操縦し、
同ゲーム中では当機を駆るS・O・F時代のホランドの活躍も見られる。
その続編『エウレカセブンNEWVISION』でも
サムナは同機を最新機器によりカスタマイズした、ターミナスtypeR505改に乗り、
主人公機として様々な活躍をみせる。
ターミナスtypeR606(通称ロク・マル・ロク)
ゲッコーステイト、マシュー機。機体色は橙。
月光号艦載機の中ではニルヴァーシュ以外唯一の複座機(人為的作成)であるため、
マシューの戦闘使用以外にも日用品の買い出しや
ストナーを後部座席に乗せての写真撮影などに幅広く活躍する。
頭部パーツがなく、代わりにコックピットがそのまま頭部の位置に配されている。
他のターミナスシリーズに比べ装甲がやや薄いが、
軽量な機体故に稼働時間と機動力に優れ、主に前衛戦闘を担当する。
武装はブーメランナイフ×2と、腕部装着式レーザーライフル。
ターミナスtypeR808(通称ハチ・マル・ハチ)
ゲッコーステイト、ヒルダ機。機体色は水色。
火力に優れるがその分エネルギー消費も激しく、
他のターミナスシリーズに比べ稼働時間がやや短い。
主に後衛としての支援戦闘を担当する。
武装はフリスビーカッター×2と背部ユニット左に
二連装ロングレンジ・レーザー砲1門を装備。
ターミナスtypeR909(通称キュウ・マル・キュウ)
ゲッコーステイト、ホランド機。機体色は赤紫。
コックピット左側面部のスペースに配置された
大型のインカムを装着することによりCFSを発動可能。
高い性能を持つがピーキーな機体になっており、
乗りこなすには優れた操縦技術が必要。
武装はブーメランナイフ×2と背部ユニット左にロングレンジ・レーザー砲1門を装備。
42話でレントン達を守る為にジ・エンドと戦闘、
ショットクローによる攻撃を受け大破した。
その特徴的な頭部から、アネモネに「ブサイクさん」と言われた。
スピアヘッドSH101
ビームス夫妻の所有機。
青がチャールズ機、
赤がレイ機。
腰部の特殊なスカートに飛行モジュール「サーカス・マニューバ」が組み込まれており、
展開することでトラパー波をとらえることが出来、リフボード無しでの飛行が可能。
カメラアイを6つ有するなど、他の機体には見られない特徴が多い。
高い基本性能を誇り、チャールズ曰く、
スペック的にニルヴァーシュを圧倒しているとのこと。
元塔州連邦軍の新鋭機で、武装は腕部内蔵のソード×2、
背面ユニットには誘導爆弾が装備されている。
名前の通り頭部には近接戦用の刺突武器であるスピアを装備、
また本体装甲上をフレキシブルにスライド移動する小口径レーザー砲4基を備える。
第28話では、月光号に多大な損傷をあたえ、
ゲッコーステイトのターミナス各機と激しい戦闘を繰り広げた後、
両機ともホランドの乗る909のロングレンジ・レーザーをうけ大破。
機体の当初からの機能か、ビームス夫妻によるカスタマイズかは不明だが、
機体に搭乗せず、白鳥号からのリモートによる無人操縦も可能。
モンスーノtypeMS10/MS20
塔州連邦軍の現行主力KLF。
機体色はネービーブルー。
武装はブーメランナイフ×2、サドル・マウント(鞍型)弾倉式マシンガン、
左右ショルダー・アーマーに固定の小型レーザー砲各1基、
背部ユニットにミサイルポッドを左右各4基、
計8基装備のtypeMS10、
ミサイルポッド(左)をロングレンジ・レーザー砲に換装した
重装備型のtypeMS20がある。
モンスーノtypeVC10
アゲハ隊に配備された特殊装備KLF。
機体色は白。
武装は背部ユニットに収納可能になったミサイルポッドを左右に9基、合計18基装備。
両腕部の肘部分は前方に展開することでレールガンとしての使用が可能。
胸部にはジ・エンドとフォーメーション・ガグンドゥーラを組んだ際に
トラパー波を放射する対コーラリアン兵器、
「バハルックスウェル」の放射範囲を広げる為のトラパー波放射口が2基ある。
また両脚の底部のサイドパネルを展開するとカンジキの様に
面積が広がりリフボードなしでの飛行が可能。
空船
本作品内の世界では、船舶とは空を飛ぶ空船の事を意味する。
したがってこの世界の軍艦は基本的に空軍に所属し、
海軍は存在しない(陸軍は存在する)。
一般的な空船の飛行原理は、リフレクション・フィルムを表面に張り詰めた翼が
トラパーの反発力を受けて揚力と推力を得るというもの。
リフに用いるリフボードも同様の原理で滑空しており、
それらの航跡には細い帯状の発光現象がみられる。
月光号SL−1200MkII
神出鬼没の空賊、ゲッコーステイトの空船。
およそ3年前、ホランド達によって奪取された
塔州連邦軍巡洋艦SL−1200シリーズの2番艦。
船体色は白地に黄緑。
軍上層部にすら極秘裏に開発された特殊部隊用の最新鋭艦で、
ロケットブースターにより大気圏外を高速航行する弾道飛行、
トラパー・レーダーによる索敵を無力化するステルス装置の
コンパク・インターフェアレンサー(CIF)といった特別な機能を有する。
ゲッコーステイトのメンバー達にとっては生活の場でもあり、
コンビニや大浴場、各自室も完備する。
武装は主砲である3連装トラパルザー砲×2基、
ミサイル垂直発射管24本×4基、大型ミサイル発射管2基。
白鳥号SL−1200MkI
ビームス夫妻の母艦。
元は塔州連邦軍の軍艦で月光号のプロトタイプにあたるが、
サイズは当艦の方が細身でやや小型。
船体色は白地にセイロンブルー。
劇中で使用された武装は機関砲のみ。
ビームス夫妻の所有機、スピアヘッドを収納するためのハッチを2箇所持つ。
小型艇をドッキングするためのドッキングユニットも備えており、月光号と同型である。
高速飛行モードでは、4基のロケットエンジンの吸気口とノズルを開放させ、加速する。
カタパルトはtypetheENDの射出に使用されるものと同じタイプ。
1つのカタパルトで射出できるのは、一機のみとなっている。
操縦は、本来なら艦長・索敵・パイロット・通信の4人編成であるが、
戦闘にほとんど参加しないうえ、乗組員がチャールズとレイのみなので、
ソフトウェアの自動操縦か、レイ1人で行われる。
第28話では夫のチャールズを失ったレイが無人の二機のスピアヘッドを囮に、
操舵が困難となった月光号に特攻を仕掛けるも、
起死回生で月光号の放った3連装トラパルザー砲の一撃を右翼に受ける。
尚も特攻を図るが、ターミナスtype909のロングレンジレーザーを受け、
右翼をVRF(補機エンジン)ごと吹っ飛ばされる。
さらにコックピットにロングレンジレーザーが直撃。
パイロットのレイごと爆散した。
銀河号
塔州連邦軍銀河艦隊旗艦。
軍最高司令官デューイ率いるアゲハ隊の搭乗艦。
全長1.5km以上を誇る錐型の巨大戦艦で、船体色は橙色。
武装はホーミングレーザー10門、
地上爆撃用の弾薬のほか、月光号の主砲をも跳ね返す強力なバリアを発生させたり、
レーザーによるオールレンジ攻撃を行う最新鋭小型遠隔無人兵器、ビットを配備する。
艦載KLFはニルヴァーシュtypetheEND1機とモンスーノtypeVC10数機を配備。
AFX
デューイの勅令によりトレゾア技研が開発した遠隔操作型爆撃機。
地殻貫通弾“オレンジ”を大地に打ち込みスカブコーラルのコア、
司令クラスターの位置を探索するために使用された。
イズモ艦
塔州連邦空軍「暁(あかつき)」型護衛艦。ユルゲンス率いるイズモ隊の旗艦。
黒い船体色に同隊の識別マークである赤のラインが施された全翼型の空船である。
武装はレーザー砲2基、
ミサイル発射管8本×2基、
爆雷発射機20発×2基、
2連装機関砲×4基、
地上爆撃用の自由落下爆弾(焼夷弾)多数。
スーパーイズモ艦
トレゾア技術研究所で大幅な改装を施した、イズモの改造艦。
船体色は深紅。
巨大なユニットの前方部にイズモ艦の船体を接合したシルエットをしており、
艦のサイズは格段に大型化した。
格納庫の増床、ブースターおよびホーミングレーザーが追加され、
月光号並みの巡航速度と同艦の5倍の火力を誇る。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』